レキシントン型航空母艦
アメリカ海軍航空母艦。同型艦にレキシントン、サラトガがある。
レキシントン型は当初、巡洋戦艦として起工されたが、建造中に締結されたワシントン条約の規定に従い、空母に改造された。
レキシントン型は同時期に巡洋戦艦から空母に改造された日本の赤城と加賀、大型巡洋艦から改造されたイギリスのカレイジャスと比べて完成度は非常に高く、近代空母としての特徴を竣工当初から備えていた。
艦首から艦尾まで続く飛行甲板は強度甲板とされ、必要な箇所のみ開口部が設けられた。
艦首は凌波性向上のためエンクローズされ、速力34ノットの高速力を発揮した。
艦橋は操艦に好都合であることから島型とされた。
煙突は当初、舷側に煙突を設ける案もあったが、風洞実験によって、僅かな風でも排煙が飛行甲板に流れることがわかり、直立煙突とした。
敵巡洋艦との交戦を想定し、艦橋前方と煙突後方に20.3cm連装砲が2基ずつ装備された。この配置方法は両舷方向に発射可能という利点があったが、発射時の爆風が発着艦作業を妨害する不利な点もあった。
レキシントン型のうちレキシントンは珊瑚海海戦で戦没したが、サラトガは一応は最後まで生き残った。
巡洋戦艦計画時のレキシントン完成予想図 要目
巡洋戦艦 計画時 | 排水量 | 43,500t |
全長 | 266.5m | |
全幅 | 32.1m | |
出力 | 184,000馬力 | |
速力 | 33.5ノット | |
航続力 | 10ノットで12,000海里 | |
兵装 | 40.6cm連装砲4基 15.2cm単装砲16基 7.6cm単装高角砲6基 53.3cm魚雷発射管8門 |
関連用語: レキシントン| サラトガ| ワシントン海軍軍縮条約