エンタープライズ
アメリカ海軍ヨークタウン型航空母艦の2番艦。
エンタープライズは幾度も損傷を受けたが、戦争中のほぼ全期間に渡って活躍し、武運にも非常に恵まれていた。米海軍の最高殊勲艦で「ビッグE」の愛称で呼ばれていた。
東京初空襲時はハルゼー中将の旗艦、ミッドウェー海戦時はスプルーアンス少将の旗艦となった。
1947年に予備役となり1956年に除籍され、その間、記念艦として永久保存をするための運動があったが、結局1958年に解体された。
要目| 新造時 | 排水量 | 19,800ｔ |
| 全長 | 246.9m | |
| 全幅 | 25.3m（水線）、33.2m（最大） | |
| 出力 | 120,000馬力 | |
| 速力 | 33ノット | |
| 航続力 | 20ノットで8,220海里 | |
| 兵装 | 12.7cm単装高角砲8基 28mm4連装機銃4基 20mm機銃24門 | |
| 搭載機 | 81～90機 |
艦歴
| 1934年7月16日 | ニューポート・ニューズ造船所で起工 |
| 1936年10月3日 | 進水 |
| 1938年5月12日 | 竣工 |
| 1941年12月8日 | 開戦時は第8任務部隊に所属してウェーク島への航空機輸送を終え帰投中 |
| 1942年2月 | 第8任務部隊に所属してマーシャル空襲に参加 |
| 1942年2月1日 | 日本海軍機の体当たりを受けて小破 |
| 1942年4月18日 | 第16任務部隊に所属して東京初空襲に参加 |
| 1942年6月5日～7日 | 第16任務部隊に所属してミッドウェー海戦に参加 |
| 1942年8月 | 第16任務部隊に所属してガダルカナル攻略に参加 |
| 1942年8月24日 ～25日 | 第16任務部隊に所属して第二次ソロモン海戦に参加 日本海軍機の攻撃を受けて中破 |
| 1942年10月26日 ～27日 | 第16任務部隊に所属して南太平洋海戦に参加 日本海軍機の攻撃を受けて大破 |
| 1942年11月 | 第16任務部隊に所属して第三次ソロモン海戦に参加 |
| 1943年11月 | 第50.2任務部隊に所属してギルバート攻略に参加 |
| 1943年12月 | 第50.3任務部隊に所属してマーシャル空襲に参加 |
| 1944年1月 | 第58.1任務部隊に所属してクェゼリン空襲に参加 |
| 1944年2月 | 第58.1任務部隊に所属してトラック空襲に参加 |
| 1944年3月 | 第58.1任務部隊に所属してパラオ空襲に参加 |
| 1944年4月 | 第58.3任務部隊に所属してホーランジア攻略に参加 |
| 1944年6月 | 第58.3任務部隊に所属してマリアナ攻略、マリアナ沖海戦に参加 |
| 1944年8月 | 第38.4任務部隊に所属してウルシー攻略に参加 |
| 1944年10月 | 第38.4任務部隊に所属して台湾沖航空戦、レイテ攻略、レイテ沖海戦に参加 |
| 1945年1月 | 第38.5任務部隊に所属してルソン攻略に参加 |
| 1945年2月 | 第58.5任務部隊に所属して硫黄島攻略に参加 |
| 1945年3月18日 | 日本海軍機の攻撃を受けて損傷 |
| 1945年4月 | 第58.4任務部隊に所属して沖縄攻略に参加 |
| 1945年4月11日 | 特攻機の攻撃を受けて損傷 |
| 1945年5月13日 | 特攻機の攻撃を受けて大破、修理のため本土へ回航 |
| 1947年2月17日 | 予備役 |
| 1956年10月2日 | 除籍 |
| 1958年7月1日 | 解体 |
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航空機輸送中のエンタープライズ（1939年10月8日） 真珠湾に向かう途中に撮影。 |
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発艦準備中のエンタープライズ（1942年6月5日） ミッドウェー海戦時の写真。飛行甲板上にはTBDデバステーター艦上雷撃機が発艦準備中。 |
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着艦作業中のエンタープライズ（1943年11月22日） ギルバート攻略作戦時のエンタープライズ。着艦作業中らしく、飛行甲板には着艦した艦上機と、上空で着艦を待つ艦上機が写っている。 |
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損傷修理完了したエンタープライズ（1945年9月） ワシントン州ピュージェット湾で撮影。エンタープライズは沖縄攻略中の5月13日に特攻機の攻撃を受けて大破、損傷修理のため本土に回航された。 |
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解体直前のエンタープライズ（1958年6月22日） ニューヨーク造船所で解体を待つエンタープライズ。写真中段がエンタープライズで、船体が白いのはモスボール状態に置かれているため。隣で艤装中の空母はインディペンデンス。レシプロ機全盛時代の空母と最初からジェット機の運用を前提とした空母の大きさが対比できる。 |